’18年6月レジェンド到達デッキ:スプリンターグラフト入り性悪ドルイド

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 6月もレジェンド到達しました。7日での到達は、インチキラダーの3月を除けば自己最速更新。いえい。


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 使ったのは性悪ドルイド。ちょっと前までは猛威を奮っていたデッキですが、性悪な召喚士のナーフと、トークン、挑発、マリゴスといった様々なドルイドデッキの流行もあって、最近ではめっきり影が薄い存在。ただ、実際使ってみればまだまだ現役。
 とはいえ、流行遅れの感ある性悪ドルイドをなぜ今使ってるのかですが。
 私が使うデッキを選ぶ基準は、環境を読んで最適なメタを、とかでなく「負けたくないデッキに勝てるか」というのを重視してます。数字上勝率が高くても負けたくないデッキに勝てないとイラがくるので使いたくない。データよりも私怨。
 今の環境で私が「負けたくないデッキ」というと、シャダウォックシャーマン、挑発ドルイド、コントロールウォーロック、クエストウォリアーといったところ。並びを見れば、思いは言わなくても何となく伝わるかと思います。
 で、これらのデッキに対する性悪ドルイドの勝率をHSReplayのMatchups見てみますと

 これは使うしかない。

 一方で、苦手なデッキとしては、

  • 対奇数ローグ:37.3%
  • 対偶数シャーマン:37.4%
  • 対奇数パラディン:37.9%

 といったところですが、いいんです。ここらへんのデッキには負けても。ああ、やられたな、って素直に負けを認められるので。


 性悪ドルイドに関しては今さらというデッキですし書けることも少ないのですが、一応、独自の主張としてはスプリンターグラフトを採用してるところ。

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 HSReplayによると、ウィッチウッドのレジェンド23枚の中で、現状デッキ含有率が下から2番目の0.06%という超不遇カード。ちなみに一つ上の下から3番目が、かのブラックハウル大砲塔。最下位はスプリンターグラフトと同じくドルイドのクラスレジェである、逢魔に堕つアヴィアナでなんとデッキ含有率0.01%。1万デッキに一つ。新拡張のクラスレジェが2枚揃ってゴミなのにこれだけ環境にのさばってるドルイドどうなってんだ、という話は置いておいて。
 しかし、事前評価からネタ枠だった大砲塔、アヴィアナと違って、スプリンターグラフトはここまで使われないほど弱くはないだろうと思ってまして。誰も使わないなら私が使ってやろうじゃないかと。
 トークドルイドでも試していたんですが、ミニオン主体の性悪ドルイドの方がより無理なく使えるのではと思い、リッチキングの代わりの8マナ枠に採用してみました。

 40戦ちょい、スプリンターグラフト入りの性悪ドルイドを回してみた感想としましては。弱いということはまったくない、むしろそこそこ強い、でも大体の場合はリッチキングの方がもっと強いかな…。というのが、率直な感想。
 なにせそれまでずっとスプリンターグラフト入りで回していたのに、ランク1まで来た途端にリッチキングと差し替えたver1.3デッキ使ってサクッとレジェ上がったくらいですから。クエストウォリアーあたりが相手の超ロングゲームなら、スプリンターグラフト>リッチキングの場合もあることはあるんですけど。
 リッチキングから引けるデスナイトカードがランダムなのと違って、スプリンターグラフトの場合は10/10コピーを手札に持ってるというのが相手にもはっきり分かるので、それがプレッシャーとして有効に機能するということはあるかもしれません。来る10/10に備えて除去を温存してここは挑発でお茶を濁そうと(おそらく)相手が考えたところを、スペルブレイカーで挑発突破して一気に致命傷を与える、なんて展開は実際ありました。

 コピーの対象としては、このデッキでは10/10挑発2体出せるサロナイト鉱山の奴隷が最強。ただ、次のターンにコピーするためにここはサロナイト出しておこう、なんて目論んでプレイしたところで、狙い通りにコピーできることはそこまで多くないです。
 あとは単純に性悪な召喚士やケレセス公爵などの雄叫びを使い回すためにコピーしたり、体力に余裕ない時はタール・クリーパーやクリプトロード、コガネムシをコピーしてデカイ挑発を作る、という使い方。

 コピー能力を最大に活かそうと思うなら、確実にコピーできるように同じターンで出せる2マナ以下のコピー用ミニオンを入れるべきってことになりますが、うーん。そこまでするのはやり過ぎな気はします。10点イノシシミサイルとか、10/10獰猛なクッチャベラーでさらにコピーとか、面白そうではあるんですが。単体では弱いミニオンをデッキに入れる弊害の方がたぶん大きいです。同時には出せないにしてもコピーできたら強いし単体でも使えるミニオンとして、聖なる盾&突撃持ちのアージェントの司令官くらいなら入れてもいいかもしれません。

 スプリンターグラフトの最大の欠点は、盤面に味方ミニオンがいないとただの8/8/8バニラになってしまうこと。味方はいるけど5/5グールをコピーしてもなあ、ということもありますし。8/8ならスタッツは十分なのでゴミってわけではないですが、タイミングを選ばずに機能して、挑発までついてるリッチキングの方が安定だよね、ってどうしてもなってしまいがちです。

 また、そもそもドルイドの8マナ以降というのは、だいたいは究極の侵蝕に備えていく時期です。そこで10マナのミニオンを手札に抱えてても、まずは究極の侵蝕打つのが先ってことになりがち。で、究極の侵蝕打ったあとはあとで、今度はたっぷり手札が補充されるのでわざわざ10マナコピーを使うまでもないってことになります。そうなるとせっかくコピー作っておいて結局10/10/10が使われないままで試合終了ってケースが結構多くなり、だったらそもそもコピー作る必要ないし、スプリンターグラフト要らなくね?ってことになります。

 まとめますと、スプリンターグラフトは悪くない。リッチキングと究極の侵蝕が強すぎるのが悪い。