新生活の準備~マンモス年からワタリガラス年へ~(上)

 マンモス年の終わりとワタリガラス年の始まりが迫ってるわけですが、私はHSはじめたの昨年の5月なので、新年度やらそれに伴うスタンダード落ちやらは初の体験。どういう感じになるのかさっぱり分からないんですが、とりあえず心の準備はしておこうと思います。
 ということで、現在、使われてるデッキがスタン落ち&殿堂入りでどんな影響を受けるのかを見ていきます。
 年度末ということで今は新規にHS始めるタイミングとしては最悪だと思うんですが、そうはいっても春休みのうちに始めてみたいと思う学生の方などもいるかと思います。そうした時に、スタン落ちで全く使いものにならなくなるようなデッキを組んでしまっては無駄が大きいので、多少なりとも参考になれば。スタン落ち初体験の人間の意見なので、とんでもなく的を外してるかもしれませんが。

 デッキタイプと落ちる主要カードを見つつ、5段階でスタン落ちの影響度をランク付け。☆1つは新年度になってもほぼ今まで通り使えそう(強いかどうかは別)、☆3つは勝ち筋の一つかそこらが消えてしまう、☆5つは存在自体が消えてしまう。目安としては、☆3以上はこれから作るのはオススメしない、という感じで。
 デッキタイプはHSReplayを参考に、現在使用率が高いものを適当にみつくろって。スタン落ちするカードについては、tuttuさんが一覧をまとめられてますのでそちらを。

 仁義なきガジェッツァンで登場した翡翠関連は、来るスタン落ちによって絶滅する代表的なデッキ。とにかく根こそぎ落ちますので、復活する余地もなし。寂しいような清々するような。思い出のある人は今のうちに使っておきましょう。
 アグロドルイドは、最大の強みといっていい蓮華紋が落ちるのはあまりに痛い。もともと、練気、海賊パッチーズ、回廊漁り蟲といったナーフの影響も大きく、数を減らしていたところですが、さらなるパワーダウンはさすがに致命傷か。
 性悪な召喚士を採用したタイプのデッキは、翡翠とは逆に、ドルイドに限らずスタン落ちの影響が少ないデッキの代表。性悪な召喚士と参照するための重い呪文(ドルイドならもちろん究極の侵食)さえあれば、あとは序盤をやり過ごすためのミニオンを適当に詰め込めばデッキ成立しますから。というか、クトゥーン、ン=ゾス、ヨグ=サロンといった10マナのハズレ召喚枠が落ちる(大当たりのヤシャラージュ、竜王デスウイングも落ちますが)ので、新拡張次第では性悪な召喚士の期待値はインチキインチキ言われてる今よりもさらに上がる可能性すらあります。

  • ハンター
    • スペルハンター Spell Hunter:☆☆☆
      • バーンズ、放たれし激昂ヤシャラージュ、荒野の呼び声
    • ミッドレンジハンター Midrange Hunter:☆
      • 野良猫、やさしいおばあちゃん
    • 秘策ハンター Secret Hunter:☆
      • 覆面の女ハンター、帽子から猫

 現在使われてるスペルハンターは、「スペル」といいつつ実際にはバーンズ→ヤシャラージュのインチキムーヴで勝つバッタモンなわけですが、その肝の部分がスタン落ちで消滅。純製スペルハンター組むとしても、帽子から猫、荒野の呼び声が落ちるのはそこそこ痛い。ロークデラーを作るのは、新拡張で強い呪文が配られて、さらに1週間経ってもまだ環境からスペルハンターが消えてないのを見極めてからでも遅くないです。
 初心者の優しい味方ミッドレンジハンターは、序盤における頼みの綱(というにはずいぶん細い綱だったけど)であった野良猫がスタン落ちとなりますが、今では1マナ獣にはダイアモールがいますので、そこまで痛くはない。やさしいおばあちゃんやネズミ軍団なども、私がHS始めてすぐの頃は大変お世話になったもんでしたが、プリーストが環境トップに君臨するようになってからはパッタリ見かけなくなってしまいました。ということで、スタン落ちの影響はそこまではなさそう。いつものように新環境の初期は、完成度・安定度を売りに活躍するかもしれません。初期は。
 秘策ハンターというのは、HSReplayでの分類ではキャスリーナ・ウィンターウィスプで電撃デビルサウルス、キングクラッシュなどの大型獣を呼び出すデッキのことを指してるようです。覆面の女ハンターと帽子から猫という、ハンターの秘策関連では結構な重要どころがスタン落ちしますが、キャスリーナ型ならたいした影響ないか。ただ、ハンターとしてはかなりお高いデッキになります。

  • メイジ
    • 秘策メイジ Secret Mage:☆☆☆
      • メディヴの従者、カバールのクリスタルの運び屋、カバールの下っ端
    • エストメイジ Quest Mage:☆☆☆☆
      • アイスブロック、おしゃべりな本、カバル教団の魔導書、コールドライトの託宣
    • コントロールメイジ Control Mage:☆☆
      • ドブネズミ、炎の大地のポータル

 マンモス年はどの環境でもおおむね安定勢力だったメイジですが、新年度ではスタン落ち(殿堂入りも含めて)の影響を大きく受けて、先行きが不透明な状態です。
 秘策メイジは、テンポアドバンテージ要員がガッツリとスタン落ち。マナワーム・魔法学者・キリントアのメイジの1・2・3パンチとアルネスのパワーでどこまで立ち向かえるものか。
 さらに深刻なのがクエストメイジで、アイスブロック殿堂入りによって今までの戦術は全く通用しなくなります。クエスト自体がなくなるわけではないので☆4としましたが、クエスト達成のためのドローソースも大量にスタン落ちするので、少なくとも今までのような形のクエストメイジは消滅するはず。今後、呪文石を使ったエレメンタルクエストメイジみたいなものが新たに誕生するかどうか。なお、巨人型は、魔力の巨人が落ちるので☆5。
 コントロールメイジ、ビッグスペルメイジといったところは分類がよく分からないので一緒くたでコントロールメイジとしました。このタイプはメイジの中ではスタン落ちの影響少ない方でしょうか。得意不得意がはっきりしてるのでどういう環境になるかの方が影響大きそうです。

 現在tier1のパラディンのアグロ系デッキ2種。
 新兵パラディンは、闇への抵抗が落ちることで新兵10体分の展開力がなくなる、と言うと結構大きいような気もしますが、カワキタニの看守やヴァインクリーバーを2枚入れるなり、菌術師を入れるなりでカバーできる範囲なのでは。あとは勝鬨の剣の3点が出せなくなるのがどの程度響くか。
 マーロックパラディンにとって、マーロックを安定供給してくれるバイルフィンの異端審問官が落ちるのはさすがに痛い。ただ、マーロックの戦隊長がナーフされても一時的に減っただけでまたtier1に返り咲いたのを見てるだけに、消えるとはとても言い切れません。結局のところ、アグロ系のパラディンは、動員と太陽の番人タリムさえいればどうにでも形になる気がします。
 DKウーサーでOTKを狙うタイプのデッキは、OTKのキーだった競売王ビアードオが落ちてはさすがにどうしようもない。短い命でした。


 のこり5ヒーローはまた次回で。